弁理士のお仕事

“弁理士”漠然とこの資格を目指している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私たちが弁理士の育成を通して、社会にどのように貢献したいと考えているか、その思いを掲載しております。

弁理士とは

弁理士資格とは、発明・商標等について、特許権・商標権等を取得するために特許庁に対して行う出願手続の代理や、権利侵害訴訟における補佐人または訴訟代理人としての業務を行うための国家資格です。一般的に、発明・実用新案に関する業務は主に理系の弁理士が行い、意匠・商標に関する業務は主に文系の弁理士が行いますが、勉強次第ではいずれの業務も行うことができ、実際に文系の弁理士が特許や実用新案に関する業務を行っている例もかなり見られます。また、外国への特許出願等や、外国から日本への特許出願等を扱う場合も多いことから、英語等の語学力を生かして活躍している弁理士も多数います。

弁理士は、全国で約7,200 人(平成19 年1 月末現在)いますが、そのうちの8 割以上が東京、大阪等の大都市圏に集中しています。各企業の特許部(最近では知的財産部という呼び方が多くなっています)が東京や大阪といった大都市に多く存在するためでしょう。ただし、地方でも特許事務所を開設して精力的に活躍し、大都市の弁理士に負けない収入を得ている弁理士も多数います。要は、やる気さえあれば、どこでも活躍はできるということです。
ところで、日本の特許出願や商標登録出願の件数は、国際的にも一、二を争うほど多く、また、各国相互間の出願件数も多いことから、弁理士の絶対数が不足しているのが実情です。このような観点から、特に産業界では弁理士試験の合格者の増加を求める声が強くなってきました。 そこで平成11 年度の弁理士試験から大幅に合格者を増やし(平成18 年度の最終合格者は635 名)、今後も合格者数増加の傾向は続くものと予想されます。従って、勉強方法を間違えなければ1,2年での短期合格も十分可能といえます。このような状況を鑑み、当塾においても合理的で無駄のない勉強方法を伝授し、受験生の皆様の短期合格に貢献したいと考えています。

弁理士の業務

弁理士の業務範囲は、弁理士法に規定されています。
その中でも、知的財産権に関する特許庁等に対する各種手続を代理する業務が中心となります。
特許出願の場合には、下記のような業務を遂行することになります。

  • (1)特許出願前における発明者との打ち合わせ
  • (2)明細書、特許請求の範囲、図面、要約書の作成
  • (3)特許庁に対する特許出願の手続
  • (4)意見書の作成及び提出
  • (5)手続補正書の作成及び提出
  • (6)拒絶査定不服審判の請求
  • (7)拒絶審決取消訴訟の提起

国際出願については、受理官庁である特許庁長官や国際事務局、国際調査機関や国際予備審査機関に対する手続を代理する業務
があります。
その他、ライセンス契約、侵害訴訟等を代理する業務もあります。
また、明細書等の出願書類の作成は、弁理士の資格を有する者が行うことになっています。

弁理士の勤務の形態としては、
(1)独立して特許事務所を開業・経営する形態
(2)特許事務所や法律事務所に従業員として勤務する形態
(3)企業の知財部に勤務する形態
等があります。
実務経験が十分あり、クライアントの確保が見込める弁理士であれば、独立開業も夢ではありません。 実務経験に乏しい弁理士は、特許事務所や企業に勤務して実務経験を積むことが必要です。弁理士試験の合格者の数が近年大幅に増加していますので、弁理士の世界も競争社会となってきています。弁理士になった後も、自己研鑽が重要と言えるでしょう。

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